追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

「えっと…響さんの部屋ですよね…?」

私がきょとんとしながら
寝ている私に股がって見下ろす響さんを
ドキドキしながらも見つめていれば

「うん。しかもベッドの上だからね?
花は俺の理性試してるの?
…俺を思い出すまでは花を抱かないって
言ったからもしかして意地悪してる?」

私の頬から首筋を指で厭らしくなぞるように
触れながらそんな事を言う響さん。

その行為にピクッと身体を反応させながらも

「そんな事しないですよ…。
ただ響さんの不安を取り除きたかったから
ちゃんと気持ち伝えたいと思っただけで...」

私に触れる響さんの手を優しく掴めば

「…花はホント…昔から人に優しすぎるし
天然なトコがあるからこういう時困るよ…」

余裕なく呟かれ
仰向けに寝ている私に覆い被さるように
痛いくらいに抱き締めてきた響さん。