追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

…響さんは私が啓さんに気持ちが揺れ動くのではないかと心配しているのだろうか。

…確かに本当の名前を呼ばれて
嬉しかったし照れてしまったのも事実だけど


「…私は、響さんに名前を呼ばれるのが
1番嬉しいですよ?」


私がそう言えば
響さんは頭を撫でる手の動きを止めて
私の顔を見た。