DOLLの種類やら位置関係をペラペラと話す
旭兔に予感ではなく
ある事を確信してしまう。
(これは、知ってる)
DOLLのいるギルドは俺たちが
暮らして生活するだけじゃない
人がDOLLを買い金を払う場所だ。
人がDOLLに堕ちてゆく場所だ。
旭兔はきっと次に俺の紹介にはいる
「お嬢さんが拾ったこいつは猫の愛玩DOLL。
名は奏斗(カナト)」
「………か、なとくん?」
やっと知れた名前も本人の口からではなく
それはただの商品の紹介のよう
「そして、俺が奏斗の管理者。
旭兔(アサト)です。
以後、お見知り置きを」
自分の名を名乗る時さえ
今まで何百回と繰り返してきた機械のよう
「?…よ、よろしくお願いします。旭兔さん」
(そう、これは………………)
ギュッと握られた握手は重く濃い契約だ。
「ってことで沙野嬢は紛れもなく
奏斗を拾ってくれました。」
「っ!……………旭兔」
「――その事実はこいつの管理者として
知ったからには見逃せません
……こいつを、1日無料で使ってくれませか?」
(旭兔が俺の客を作る時の始めの手口)
血が通ってないその笑顔は
まるで人形のように綺麗に声もなく笑った
