DOLL 人形達の物語



彼女はまたお礼を言われにっこりと笑いそして

俺の目をじっと見つめる。



急に見つめられると
どうして良いか分かないのだが

自分から目をそらしたくないと
変なプライドが邪魔をして俯けずただ黙って
彼女見ていた。



すると彼女は旭兔と話しているはずなのに
俺に顔を向けたまま



「いえ、治りそうで良かったです

一生の傷が出来てしまった時…



人はきっと生きていられなくなりますから。」






「………」



また、意味のわからない言葉を残した。






(??はあ?何言ってんの…


死のうと思ってたんだけど?)


俺を見ながら言った言葉。


きっと自分に向けられたモノだろう。だが


大体、俺は人じゃない。





…人間は………訳がわからない。



彼女と医師の彼を見る。

彼女は相変わらず優しく笑っているが、
医師はそんな彼女を早く俺達から

離したいのか不機嫌そうに診察を終わったと
彼女に言っていた。




(あの、医師は分かりやすいのに…。


何であの女はなに考えてるのか
分からないのかな)