DOLL 人形達の物語



彼女の拾い物は
今日に始まった事ではないらしい。


それでもDOLLは初めてだったのか

医師は頑として俺の傷を見ようとしない。





グダグダ話し始める医師に

黙って聞いている彼女の機嫌が悪くなる。





(もう傷もふさがったし、ここにいる理由も無い……とっとと、ここから出よう)


横目で旭兔を見ると旭兔もこちらを
見ていて静かに頷く



どうやら旭兔も
そろそろ出て行こうと思っていたようだ。



俺が立ち上がろうとした時

医師の後ろに立っていたはずの女が
少々不機嫌そうな顔をしながら医師を避け

俺達に近寄りながら早々にこう言った



「ーーーー分かりました。先生が見れないと仰るなら、私が見ます」





(え"……)



(ちょっ、えっ待って)


また、先ほどのように彼女の手が近づいてくる


スッー


(ーーーーっ!!!)



もうどうして良いのか分からず

ギュッと目を固く閉じた。するとーーーー





パシッ!!



乾いた音が聞こえ、そろっと目を開く