「寝てるの…?……大丈―――っ?!」 その彼に惹きつけられるかのように近くまで来て 彼女はやっと青年の異変に気づく。 人ではない。が彼はモノでもない。 青年の頭には動物のような耳がついていた――― そう、毎日子供たちに読み聞かせていた、 あの絵本の登場人物。 絵本の表紙には 「…………DOLL」 スッ――――――――― 私の頭に鳴り響く言葉は静かになり そして一息ためると、最後にこう残した。 【私は、いま―――――――】 【死んではいけない―――。】