ゆる彼はエモく尊い【完】



「……足、痛くない?痛かったら言って、抱っこするから」


彼の心配性は異常なもので、ギュッと繋がれた手の指先の熱から愛が伝わってくる。



「瀬戸くん、心配しすぎっ!それに抱っこって…恥ずかしいよ、せめて背負うとか肩を貸すとかそういうので、、」


「……ダメ、せっかくの可愛い浴衣姿が崩れちゃうから。お姫様抱っこ一択」



なんだ、このアオハル展開。そしてリア充すぎるバカップルのような会話は!!一年前の私が聞いたら驚いてひっくり返るだろうな、、



っと…二人お祭りムードを楽しみつつ歩いていると、前方から花火大会の会場へ向かうと思われる瀬戸くんのお友達御一行様に遭遇してしまった。




「あー…りょーた発見!!」


「え、なになに?!浮気現場?!」


「何だよ涼太、お前夏休み入ってすぐに臼井さんと別れたの?言えよな〜遊びに誘ったのに」


「え…そーなの?!じゃ、一緒に花火行こうよ」



どうやらオシャレをした私を見て、彼らは“臼井さん“だとは思わなかったらしい。それがなんだか少し面白くて…ついクスッと笑ってしまった。