ゆる彼はエモく尊い【完】



「こんな可愛い格好で歩かれたら、困る。学校のやつとか…それ以外のやつにも。誰にも今の結花を見られたくない」


「せっ、瀬戸くん……」


「……花火の会場、行かなきゃダメ?俺一人で結花を独占したいって言ったら…さすがに怒る?」



怒るわけ…ない。っと首を左右に振ってみると、小さく息をついた彼が腕を解いてくれた。



「じゃあ、行こうか?会場とは別で花火がよく見える穴場スポット…知ってるから」



さりげなく手を差し伸べてくれた彼の手をギュッと握ると、恥ずかしそうに頬を赤く染めながら笑みを向けてくれる瀬戸くん。



どんなときもエモく尊い彼には、やはり適いそうにありません。



欲を言えば…二人で屋台が沢山出ているお店の間を歩いてみたかったが、そんなワガママを言うつもりは無い。



一緒に居られるだけで、十分すぎるくらいに幸せなのだから。