ゆる彼はエモく尊い【完】



─…花火大会当日


お昼すぎに予約していた美容院へ向かい、着付けとヘアセットをお願いした。


浴衣の帯にも流行りの結び方があるみたいで…プロの人の手にかかれば、とても華やかで今どきの浴衣姿に変身することが出来た。



髪型も…いつも基本下ろしていることが多かったので、フワフワに巻いてもらった後に低い位置でお団子を作ってもらい、よくSNSで見るような絶妙なバランスで波打つように髪を引き出してもらい、後れ毛を巻いてもらうと、、



なんだか物語のヒロインになったような気分になり、頬に熱が集まってくる。



…気合いを入れすぎだと思われないだろうか?



なんて不安が募る中、自分なりに精一杯メイクを施し…瀬戸くんが迎えに来てくれるのをソワソワしながら待っていた。



家で大人しくしているのがもどかしくて、いつも別れる駐輪場でウロウロしながら彼を待っていると、、



「……ゆい、ちゃん?」


っと、名を呼ばれた気がして振り返った。