ゆる彼はエモく尊い【完】



「……私も、同じこと思ってた。」


頬張っていたおにぎりを飲み込んでからそう言って返せば、口角を上げて笑った彼は、、



「ここ、お米ついてるよ」



っと言って…そのまま顔を近づけて来ては私の唇のすぐ側をペロリと舐めてみせた。



その瞬間、カァッと顔面に熱が全集中する。




「……顔、真っ赤。って…言ってる俺も負けてないほど赤くなってる自信しかないけど」



そう言ってお互い顔を見合せて笑い合い…どちらからともなく、吸い寄せられるようにして唇を重ねた。



何度しても慣れないそれは、毎回私の心臓の鼓動を早めては…もっと、なんて欲が生まれたりして回数を重ねる毎に欲張りになっていく。



「……こら、そんな顔しないで。これでも我慢してるんだから」



そんな顔、というのがどれのことを指すのか自分では分からないが…瀬戸くんにとってはあまり宜しくない表情をしているらしい。



「……た、食べよっか」

「……だね」



キスをしたあとはまだお互い少しぎこちない。付き合ってもうすぐ三ヶ月ほど経とうとしているが…私たちはまだまだ、初々しいままだ。