ゆる彼はエモく尊い【完】


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それから特に何かトラブルが起きることもなく平和に過ごしていた私と瀬戸くん。



ある日、バイトをしている私の元に瀬戸くんが突如来店するというプチサプライズのようなことが起こった。



「……来ちゃった」


って、女子が口にするような言葉を述べながら…恥ずかしそうに俯いて立っている瀬戸くん。



私のバイト先がキラキラしたパンケーキをだしているようなお店ならまだしも…お弁当やお惣菜を販売している小さな惣菜屋さん。



こじんまりしたお店にキラキラした瀬戸くんが立っているのは何とも違和感である。



「……何か、買って帰る?」



他にお客さんも居ないのでラフに話しかけてみると、瀬戸くんはチラチラとこちらを伺うように見て─…



「ゆいちゃんのオススメ、全部買って帰る」



なんて、割と大きめの声で言ったので……裏からお店のオーナーである佐々木さんが出てきてしまった。