ゆる彼はエモく尊い【完】



すると─…顔を真っ赤に染めた彼が、慌てて立ち上がりそっと私の前に手を差し伸べた。



「じゃあ、とりあえず…仲直りの握手、していいかな?ゆいちゃんと手を繋ぎたいです」



私が怖がらないように、一つ一つ確認していくつもりなのか…そんな可愛いことを言い出したので



「仲直りなら…握手よりハグの方が嬉しいです」


っと言ってみせれば、困ったような表情を浮かべた瀬戸くんが、、



「……それは、反則でしょ」



なんて言いながらも、座ったままの私の手をそっと引いて立ち上がらせると…そのままギュッと腕の中に閉じ込めて抱き締めてくれた。



「あー…ゆいちゃんが可愛すぎて、しんどい」


「瀬戸くんがエモすぎて、尊い」


「………エモいって、何?エロいの進化系?!」


「あ…ううん、違うから安心して」



初めてのすれ違いによって、初めてお互いの胸の内をぶつけ合うことが出来た。



前よりもっと瀬戸くんの事が好きになった。



瀬戸くんも、同じ気持ちでいてくれるといいな…