人気のない駐輪場で、向かい合って見つめ合う。何度も目を合わせてきたけど、こんな熱っぽい視線を向けられたのはこれが初めてだ。
「……ほんとに、いいの?」
私を気遣う彼の問いかけに頷いてみせると、瀬戸くんと手が私の肩に触れ…もう片方の手は顎に添えられた。
「……ゆいちゃん、こっち見て」
恥ずかしくて視線を外していたが…この状況を望んだのは自分なので、彼に従って目を合わせる。
「好きだよ、、結花」
そう言って優しく笑った彼が、顔を近づけて来たのが見えて…そっと目を閉じると、唇に触れた柔らかな感触。
……これがキスなんだ
っと、その感触と温もりをしっかりと味わっていると…すぐに離れていってしまった体温。ゆっくりと目を開いてみると、頬を赤く染めた瀬戸涼太が私を見て目を潤ませている。
「ゆいちゃんのファーストキス…貰っちゃった」
なんて言いながら顔を手で覆い、その場にしゃがみこんだ瀬戸くん。…可愛い、エモい、尊い。
「あー…くっそ幸せすぎて、ヤバいっ…絶対今日寝れないやつだ。ヤバい夢見るやつだ」
なぜ寝れなくて、どんなヤバい夢を見るのか不明ではあるが…初めてのキスを瀬戸くんと交わすことができて、私もとても嬉しく思った。



