ゆる彼はエモく尊い【完】



そのあとは…何だかお互い恥ずかしくなって、逃げるように水族館の中に戻って時間の許すかぎり二人きりのデートを楽しんだ。



薄暗い照明のおかげで、赤く染っている頬を見られることがないのが唯一の救いだった。



14時半頃、集合時間になり瀬戸くんと共に集合場所へと向かえば冷やかすような声が四方八方から飛んでくる。



それでも繋いだ手を離そうとしない瀬戸くんはもはや無敵。私を守ると言ってくれた彼はとても頼もしい王子様みたいだ。



「今日も、一緒に帰れる?」



各々のクラスの集合場所に向かうため、繋いでいた手を離したと同時にそんなお誘いを受けて、首を縦に振って承諾の意を示す。



「……じゃあ、また後で」



嬉しそうに笑った彼が、バスに乗り込んでいくのを見届けて…私も自分のクラスのバスに乗り込んだ。



「あー…リア充のお出ましだ」

「なんだよお前らーいいなぁーアオハルかよ」

「てかスマホケース!!Ryotaって書いてる!」

「うわっ、何それ?!え…プリクラ?!!!」



クラスメイトからの質問攻めに耳を塞ぎたくなったが、逃れられそうにないので適当に流して自分の席についた。