ゆる彼はエモく尊い【完】



その後、二人で水族館へ戻ると……入口付近にある一台の機械を見つけて思わず足を止めた。



「……ねぇ、あれ撮ってみない?」



平成初期から置かれているのでは?と思うような古いタイプのプリクラ機。水族館の名前がフレームに入ってるなんともアナログなプリント倶楽部



「…………い、いいの?!俺と、ぷりくらっ」


「せっかくだし、思い出に……撮ろうよ」



少し積極的に自分から彼の手を引いてプリ機の中に足を踏み入れた。一回300円の代金を瀬戸くんが素早く支払ってくれて、すぐに撮影が始まった。



最新のものと違い、余計なメニュー選択なんてものはなく「撮りまーす、笑って笑って〜」と、すぐさま撮影モードに入りその後すぐにシャッターを切られた。



まるで証明写真の如く、二枚ほどしか撮影してくれなくて…選択肢などなく、撮影した二種類の写真が交互にシールになっているものが小さな取り出し口から飛び出してきた。




「……え、終わり?!分割数とか選ぶことも出来ないの?」



と驚いている私の隣で、出てきたばかりのプリント倶楽部を手にしてマジマジとそれを眺めている瀬戸涼太。



「ゆいちゃんが、天使すぎてヤバい」


なんて言って口元を手で覆っているので、どれどれ…っと横から彼の手の中のプリント倶楽部を覗き込んでみると、、



なにひとつ盛られていない、正直なアナログ画素数が撮った平凡な顔の私と…こんな古い機械にもしっかり対応してキラキラ王子様仕様に写っている瀬戸涼太。



──…空気読めよ、ポンコツプリクラ!!!