「今は、自分が人より劣ってるなんて…もう思わなくなった。結花が…こんな俺のことを好きだって言ってくれるから。結花が好きな俺の事を、俺自身も好きになろうと思えたんだ」
恥ずかしそうに顔を背けた彼は、突然立ち上がり…ジーンズのポケットに手を入れて何かを取り出して私の前に膝をついてしゃがみ込んだ。
ドキドキ…っと心拍数が爆上がりする私。そんな私を見て優しく微笑んだ彼は─…
「結花、俺と出会ってくれて本当にありがとう」
そう言って私の手を取ると…左手の薬指にシルバーのリングをそっと差し込んだ。
──…その瞬間、、
待っていた、とでもいうように…タイミングよく花火が打ち上げられ、私を見つめる彼の背景に咲いた満開の花火は…瀬戸涼太のエモさを全開に引き出していた。
「名札の交換だけじゃ、不安だから。これからはこの指輪…つけてもらってもいいかな?」
ちなみにお揃い、なんて言って…自身の左手を見せてくる彼を見て心が震えた。
ペアリング…なんてものを、まさか自分が身につける日が来るとは。本当に彼は…何も無い私のことをお姫様に変えてくれる。



