うとうとしたりテレビみたりしてると
20:00を過ぎていた
消灯まであと1時間
暗くなる前に歯磨きをするために
部屋についてる洗面台に向かおうと
ベッドを降りてカーテンを開けた
「うぁ、びっくりしたぁ」
開けてすぐ目の前に愁くんがいた
しかも医者の愁くんじゃなくて
白衣を脱いでいていつもの愁くん
「なに?」
「どこいくの?」
「歯磨きだけど...?
なに?疑ってんの?またどっか行くって」
「違うよ、一緒に食べようと思って買ってきた」
愁くんは手に持ってるビニール袋を上に上げて見せてきた
「なにそれ」
「いいからいいから」
そのままベッドに戻され愁くんはパイプ椅子を持ってきてベッドサイドに広げた
テーブルに私が昼食べたかった
新作ハンバーガーが並んだ
「え」
「食べたかったやつ合ってる?」
「う、うん。
なんで知ってるの?」
「秘密!」
愁くんはニヤニヤしながらポテトとジュースも
出して全てテーブルに並べた
きっと昼の看護師に聞いたんだ...
それ以外考えられない
「夜ご飯はしっかり食べたの?」
「あんまり美味しくないよね、ここの病院」
「ははっ、どこも病院食は美味しくないだろ
まぁいいや、食べよう、いただきます」
愁くんはハンバーガーの包み紙を
くしゃくしゃととりながら
ハンバーガーにかぶりついた
「ありがとう、いただきます」
念願のハンバーガーを口にして
とっても幸せ
「美味しいな」
「うん、私これ大好きで毎年楽しみにしてるの」
「だから今日の昼も買いに出ようとしたのか?」
「...」
図星だ
「きり、今はゆっくりしてて...
外には出ないで。
病棟から出る時は誰かに声かけて」
「なんでそこまで制限するの」
「入院はそんなもんだろ
小さい頃の入院も自由なかったろ?
でもきりは耐えれてた、頑張ってた」
「それは...治るって信じてたから」
「今も頑張ればよくはなる。」
「走れるようになる?」
「んーすぐには無理だがそのうちは
運動もできるようにしてあげたい」
「いつ?」
「詳しく検査したり数値確認しないと
わからないから正確には言えないけど
また小さい時みたいに俺の家族ときりの家族で
バーベキュー行けたらいいな」
「...楽しくなかったのに?」
「俺は楽しかったよ。
でもあそこから運ばれるきりの姿が忘れられない。
そうならないために治療してもっかりリベンジしよう」
「その時にはおばあちゃんになってるかもね。」
愁くんとお話をしながら
美味しくハンバーガーを食べた
ハンバーガーを買ってきてくれて
とっても嬉しかった
そしてバーベキューをするという
小さいけど目標ができた
少し愁くんを信じて頑張ってみよう
そう思えた一日だった
20:00を過ぎていた
消灯まであと1時間
暗くなる前に歯磨きをするために
部屋についてる洗面台に向かおうと
ベッドを降りてカーテンを開けた
「うぁ、びっくりしたぁ」
開けてすぐ目の前に愁くんがいた
しかも医者の愁くんじゃなくて
白衣を脱いでいていつもの愁くん
「なに?」
「どこいくの?」
「歯磨きだけど...?
なに?疑ってんの?またどっか行くって」
「違うよ、一緒に食べようと思って買ってきた」
愁くんは手に持ってるビニール袋を上に上げて見せてきた
「なにそれ」
「いいからいいから」
そのままベッドに戻され愁くんはパイプ椅子を持ってきてベッドサイドに広げた
テーブルに私が昼食べたかった
新作ハンバーガーが並んだ
「え」
「食べたかったやつ合ってる?」
「う、うん。
なんで知ってるの?」
「秘密!」
愁くんはニヤニヤしながらポテトとジュースも
出して全てテーブルに並べた
きっと昼の看護師に聞いたんだ...
それ以外考えられない
「夜ご飯はしっかり食べたの?」
「あんまり美味しくないよね、ここの病院」
「ははっ、どこも病院食は美味しくないだろ
まぁいいや、食べよう、いただきます」
愁くんはハンバーガーの包み紙を
くしゃくしゃととりながら
ハンバーガーにかぶりついた
「ありがとう、いただきます」
念願のハンバーガーを口にして
とっても幸せ
「美味しいな」
「うん、私これ大好きで毎年楽しみにしてるの」
「だから今日の昼も買いに出ようとしたのか?」
「...」
図星だ
「きり、今はゆっくりしてて...
外には出ないで。
病棟から出る時は誰かに声かけて」
「なんでそこまで制限するの」
「入院はそんなもんだろ
小さい頃の入院も自由なかったろ?
でもきりは耐えれてた、頑張ってた」
「それは...治るって信じてたから」
「今も頑張ればよくはなる。」
「走れるようになる?」
「んーすぐには無理だがそのうちは
運動もできるようにしてあげたい」
「いつ?」
「詳しく検査したり数値確認しないと
わからないから正確には言えないけど
また小さい時みたいに俺の家族ときりの家族で
バーベキュー行けたらいいな」
「...楽しくなかったのに?」
「俺は楽しかったよ。
でもあそこから運ばれるきりの姿が忘れられない。
そうならないために治療してもっかりリベンジしよう」
「その時にはおばあちゃんになってるかもね。」
愁くんとお話をしながら
美味しくハンバーガーを食べた
ハンバーガーを買ってきてくれて
とっても嬉しかった
そしてバーベキューをするという
小さいけど目標ができた
少し愁くんを信じて頑張ってみよう
そう思えた一日だった



