幼馴染はお医者さん


◯愁サイド◯

看護師の鈴原さんから電話がきた

きりが1人でどこかに出かけようとしてて
止めてくれてるみたい

きりに変わってもらって
直接どこ行くかきいても反抗的だし
俺も外来の患者さんの診察を進めないといけない

勝手にしろと少しきつめに
突き放したけどそれからどうなったかわからない

外来を済ませて夕方、病棟に上がったら
ちょうど帰宅前の鈴原さんとばったり会った

「お疲れ様です、鈴原さん
今日はすみませんでした。
止めていただきありがとうございました。」

「あっ、先生お疲れ様です。
川口さん、賢かったですよ
ちゃんと先生の電話のあと部屋に戻ってくれました
どんな魔法使ったんですか?」

あれからちゃんと戻ったんだ
少し安心した

「いやいや、魔法なんて、、、
あいつは何しにどこ行こうとしてたかわかりました?」

「今日から発売してる
ハンバーガーの新作を食べたかったみたいです。
可愛いです、ほんと。」

確かに昔から毎年この時期にでるハンバーガーを
きりは好きで欠かさず食べてた記憶が蘇る

「なるほど...
結局諦めて、拗ねて部屋にいるんですね
ありがとうございました。
助かりました」

「いえ、またなんかあったらおっしゃってください
お疲れ様でした」

俺も軽くカルテ見直して回診してきりの様子を見に行こう

急いで仕事を終わらして時計を見ると19:00

きりの晩ご飯はきっと終わってるが
どうせしっかり食べていないだろう

ちゃんと我慢して部屋にいたきりに仕事終わりに
ハンバーガーをかって部屋に持って行くことにした