あっという間に
ご飯が出された

「ご飯食べてゆっくりしたら検査してこいよ
じゃあまたくる」

無視してる私に屈することなく
淡々と物事を進めて行く

なんだかそれも寄り添ってもらえてない気がして
イライラする

ご飯も味も美味しくないし喉が通らず食べれなかった

「川口さん、失礼します。」

しばらくすると愁くんが言ってた通り
看護師が部屋にきた

「さっき先生から説明があったかと思いますが
検査があるので一緒に行きましょう」

朝の看護師とはまた別の人だけど
笑顔いっぱい素敵な看護師だった

「はい」

喘息の検査なんてやり慣れてる
なにも考えず検査に向かった

いくつかの検査を
検査技師のと看護師と一緒にこなし
1時間もしないうちに部屋に戻ってきた

部屋にいても何もすることないし
体調もそこまで悪くない

今日から某有名ハンバーガーやさんの新作が出る日
ずっと気になっていたのもあって少しだけ外出することにした。

地図を調べると病院から歩いて10分くらいの場所にある

散歩がてらいってみよう

軽く上着を羽織って部屋を出て
エレベーターをよんだ

「川口さん！」

後ろから声をかけられた
さっき検査についてきた看護師だ

「どこいくの？」

「買い物にいってきます」

「売店？」

「...はい」

「じゃあ私もついていってもいいですか？」

「え...」

ダメだよ、ハンバーガー買いに行くの

「すぐ戻るので1人で行きます」

「私も他の患者さんに頼まれたもの買いに行きたいんだ。ちょうどいいし一緒に行きましょう」

売店に付き合って
その後に行くしかない
私の頭はハンバーガーでいっぱい

仕方なくエレベーターを一緒に降りて
売店に向かった

「川口さんって高橋先生と幼馴染なんだって？」

「あ、はい」

「高橋先生、基本優しいよ
患者さんにも私たちにも。
でも川口さんにはもっと優しいし
もっと寄り添ってる
ただ他の患者さんより厳しいし
口調きついときもあるけどね」

すごくニコニコしながら私の顔をみて話す

他の患者さんに接する医者の愁くんを
知らないからこういう話を聞くのは新鮮