すぐに点滴と点滴スタンドをもって戻ってきた

「ベッド横になって」

「...痛くしないでよ」

「おう」

私はベッドに横になり
愁くんはなにも言わずに準備をはじめた

「痛くしないから絶対動くなよ」

手を愁くんの手で軽く固定され
消毒されて針がむき出しになった

「...はぁ...はぁ」
恐怖で呼吸がしにくい

「大丈夫だからゆっくり深呼吸して」

優しいいつもの愁くんの声。
目を瞑って顔を背けた

「3.2.1」

チクっ

「いたっ」

「はい、終わり、お疲れ様」

あっという間に針が入った
薬がポタポタと落ちていき
それをみてるとだんだん眠たくなってきた

「終わったら抜きに来るから
寝てていいよ、お疲れ様」

私が眠気と戦ってるのがバレたっぽい

「...疲れた、おやすみ」

寝落ち寸前でその言葉を最後に
意識がなくなって眠りについた