「じゃ1つ目
今熱は?」

「測ってないけどきっとある。寒気するもん」

部屋着の愁くんは医者っぽくなく
素直に答えれた

「測って欲しいんだけど...」

「...いいよ」

「ありがとう、はい!」

嬉しそうな愁くんに渡された体温計を脇に挟んだ。

「2つ目、発作何回出て何回、吸入した?」

「数えてないよ、そんなの。」

「吸入器みして」

バッグに入ってた吸入器を渡した。
愁くんは残りの残量を確認した

「家にある吸入器もあとでみして」

...ピピピピ


「かして」

39.1℃

少し強引に体温計をとられた。
きっと昨日の病院で渡さなかったからだ。

「なかなか下がらないな」

「...」

「最後3つ目、どうすればきりは病気と向き合って俺と一緒に戦ってくれるだろうか」

「...」

そんなの聞かれても私もわからない。

「...わからない」

「俺、怖い?」

「今は怖くないよ」

今は普通の幼馴染。
怖くなんかないし安心する。

「医者の俺が怖いの?」

「うん。だっていつも怒ってる」

「怒ってないつもりなんだけど。
ごめんなぁ。そう感じさせてたのは申し訳ない。もっときりによりそう。」

「...」

愁くんは全く悪くないのに
謝ってくれて申し訳なくなった。


「私の好きな公園、連れてって。」

「え?」

急の提案に驚いている

「話したいことがある」

「...わかった。
バイクが車だとどっちがいい?」

「バイク。」

「おっけい。行こう」


愁くんは少し戸惑っていたけど寝巻きのまま
バイクの鍵を持った

「きり、家に帰って長袖1枚羽織っておいで。ついでに家にある吸入器も持ってきて。残量みたい。」


「...うん」