ナル君は妹溺愛症候群!



一学年、10クラスほどあるので…入学してから半年が経った今でも顔も知らない生徒は沢山存在する。そんな中─…


「向坂さん、待たせてごめん……どうぞっ」


っと、話したこともない男子が私の名を知っているのは…おそろく私の友人であるタラちゃんがとっても美人さんだからだろう。


背が低めの私とは違い、スラッと長身でモデル体型の彼女といつもセットでいる私。良くも悪くも目立つので、“磯野透子の友人“という意味で広く知られているのだ。



「……タラちゃん効果、すご」

「いや、逆でしょ。私が絃の引き立て役だから」


いつの間にか昼食をゲットしたタラちゃんがそばに立っていて…男子生徒が去ったばかりの四人掛けテーブルの席に二人で向かい合って座る。


「今日の日替わりランチ、唐揚げ?いいなぁ〜…1個ちょうだい!」

「えー…絃の作った玉子焼きと交換ならいいよ」



タラちゃんと仲良くおかずを分け合っているところに、、



「ごめん…相席、いいかな?」


っという声が頭上から聞こえてきて、タラちゃんと共に顔を上げ声の主を確認すると─…



「あ……1号。」

「ん?なに、1号って…」


声を掛けてきたと思われる男子生徒の隣に、タラちゃんと同じ日替わりランチのプレートを手にした成川くんが立っていた。