香月さんの様子が気になったものの、常連さんの会話に流され結局聞けずじまいだった。 「……大丈夫かな」 わたしが心配する必要も、悩む必要も全然ないんだろうけど―― 『一応……引き受けはしたんですけど』 他の人の代わりとは言え、仕事がまわってきたことは喜ばしいことと思った。だけど、 俯いた香月さんの表情が、頭から離れなかった。