「そうなんですか?びっくり偶然!」
思わず笑みを溢せば、香月さんも笑って返してくれた。
「俺もちょっと驚きました。まさか、って。……でも嬉しいです。こんな数ある星の中で、このスノードームに惹かれてくれて……俺が幼い時に祖父が作ってくれたものなので」
だから、一番お気に入りなんだ――。
スノードームを手に微笑む香月さんだったが、
すぐに何か思い出したように青ざめた。
「……すいません!俺、何もオーダー聞いてなかった!」
焦りのせいか、敬語がなしが聞けた――ちょっとラッキー、なんて。
あ、違う違う!
「わたしこそ休日に入れてもらって頂いたのに、そんな!大丈夫です!そろそろ失礼しますので……お気になさらないで下さいっ!」
胸の前でぶんぶんと手を振れば、香月さんはふっと笑った。
「……では、またいらしてください。定休日、店の情報にて確認お忘れなくお願いします」
「は、はい!」
どうしよう。軽くウィンクされちゃった。



