罪悪感を抱きながら詠と肌を寄せ合う夜に、救いなど求めてはいけないと、心ではわかっていた。
だけど、肉体の内側で渦巻く欲望はあたしたちを最悪へと駆動させる。
詠もきっと同じだ。彼はきっと、兄への追悼と、罪悪感と、それでもあたしを独り占めできる特権を振りかざして、束の間の安寧を得ようとしてる。
「おれ、睡のこと好きだよ」
「……っ、うん、」
「ねえ、睡は? まだ、零のほうが、すき?」
あたしね、あなたたち双子の遺伝子が好きなんだよ。
だから、詠から零に乗り換えられるし、零から詠に乗り換えられる。そんな最低なあたしを知ってても、詠はこうやってあたしを抱くんでしょう?
どうしようもないな、二人とも。
「詠が、ここにいてくれるから」
あたしの返答は、答えになっていない。だけど、何かを誤魔化すように発した言葉で詠は満足したようで、彼はより激しくあたしを抱いて、そのままこちらに倒れ込んだ。白濁が流れる。


