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「神楽さん?神楽愛花さん?」
自分の名前が呼ばれ、私は目を覚ました。
「よく眠れましたか?」
白衣を着た女性にそう言われ、私はガバリと体を起こすと、叱られてしまう。
「神楽さんそんなに急に起きないで下さい。ここは病院です。覚えていますか?」
「はい。あの、歩ちゃんは?望月歩夢はどこにいますか?会えますか?」
「ああ、彼氏くんなら今日ICUから出てくるから、その後なら会えますよ」
「それって何時頃ですか?」
「ふふふっ先生に聞いてみますね」
前のめりに聞く私をなだめながら看護師さんは部屋から出て行った。
数時間後、歩夢がICUから出てきたと報告を受け、一般病棟に向かうと、頭に包帯を巻いた歩夢が眠っていた。
ああ……生きている。
それだけで涙が溢れた。
そっとベッドの横に置かれた椅子に腰を下ろし、眠る歩夢を見つめる。
早く起きてよ。
歩ちゃん……。


