雅之とはクラスの中心人物で、涼花の思い人らしい。涼花が学校に来なくなったことで、アンケートやクラス会が開かれたのだとか、そこで涼花への虐めが明るみとなり、虐めを繰り返していた女子生徒は停学処分となったらしい。今ならその子達もいないし、学校に来ないかとお誘いがあったようだ。
「良いじゃない。行っておいでよ」
そう言うと、涼花がニコッと笑ってから顔を曇らせて俯いた。
「どうした?」
愛花はそっと涼花ちゃんの頭に手を乗せると優しく撫でた。すると涼花ちゃんはポロポロと涙を流し出した。涙を流しながら涙を我慢しようとしているのか体が小刻みに震えている。
「涼花ちゃん、どうした?」
愛花は涼花の顎を軽く持ち上げると、ジッと涼花ちゃんの瞳を見つめた。驚いた涼花ちゃんはピタリと涙を止め、今度は顔を真っ赤に染めた。
「先生!そういう所だよ!勘違いされるから気をつけた方が良いよ!」
「何の勘違いだよ。分かんないけど、涙は止まったね」
そう言って涼花ちゃんの目元を親指で拭ってやる。
「だからそういうところが、イケメン過ぎるんです……」
何やらごにょごにょと言いながら、涼花ちゃんが赤くなった。
「それで、どうしたの?何か心配なことがある?」
「えっと……私が学校に行き出したら、私は此処には来れないのかなって思って。此処は学校とかに行けない子が来るところでしよう?」
ああ、そう言うことか。


