そう言いながら歩夢の頬に触れると、点滴を変えていた看護師さんが今日も赤い顔をさせていた。最近看護師さんがやたらと出入りしてくるんだよな。迷惑では無いけれど二人きりにして欲しい。
「看護師さん、少し二人きりになりたいんですけど良いですか?」
「そうよね。ごめんなさい。すぐに出て行きますね」
いそいそと部屋を後にする看護師さんの背中を見ながら、眠る歩夢に視線を戻す。
今日も気持ちよさそうに眠る歩夢を見つめる。
「歩ちゃんは、目を覚ましたくない理由でもあるのかな?それとも私が近くにいるのは嫌?もう私の事は好きじゃ無くなった?吉川さんの方が良いのかな?私が歩ちゃんを愛せないから、歩ちゃんは吉川さんを選んだ?」
ゆっくりとそれを言葉にするのは辛かった。
そこで歩夢の指がピクリと動く。しかしそれに愛花は気づかない。
「歩ちゃん……ごめんね。愛して上げられない私が悪いんだよ。全ては私が悪い。私が元凶なんだから、私があなたの前から消えれば良い。今までありがとう。さようなら歩ちゃん」


