ベランダ越しに花束を


日和は美沙を手招きして呼ぶ。

「なに?」

美沙がこちらに来た。
すると、日和が美沙の腕を掴んで言った。

「ね、この痣、こいつに殴られたんでしょ」

日和が美沙を試すような目で見つめる。
美沙は黙り込む。

確かに、美沙の腕には痛々しい痣ができていた。
でも、それは机にぶつけたときにできたものだ、と前言っていた。

それを私が殴った証拠にするとか、馬鹿馬鹿しい。

「ね、やられたんだよね」

日和は美沙の顔を覗き込みながら言う。

美沙は言った。