「うっ…宇佐美(うさみ)(れん)

宇佐美廉…どこかで聞いたことのある名前だな

って、もしかして

「あの宇佐美廉っ?!」

そう、学校イチイケメンだと言われている、周りから女が絶えないと噂の、「アノ」冷酷王子。

「…そう、アノ(・・)宇佐美廉だよ
あんたも、あの卯月みはるでしょ?」

そう、私は学校イチかわいいと言われている、みんなの憧れ。

もちろんそんなの、おもての顔だけどみんなまんまとひっかかってくれる。

「…そうよ。」

「なかなかいい性格してんじゃん」

「ここで話したことは
勿論秘密厳守だよ」

そう言いながら耳元で囁く宇佐美の声。そして、口の前で人差し指をたててこっちを見ている。

「なっ、当たり前よ。
それで私に何の用?」