教室に行くと、二組の人達誰一人としていなかった。
あれっ?なんでいないんだろう?
四時間目授業移動教室だったとか?
そう思い、廊下から見える範囲で連絡黒板を見る。
あっ体育だ……
しかも外で長距離になってる。
じゃあちょっと押してるのかもしれないなぁ。
じゃあ今が丁度お弁当置いていけるんじゃない?
おっ?と思い二組の教室に片足入れてみて気づく。
あれっ私秋君の席わからない……
どうしよう……
「あれっ凪音?」
えっ?
いきなり私の名前を呼ばれ、反射的に後ろを振り向く。
「あっ芽沙!」
私の名前を呼んだのは芽沙だった。
「どうしたの?そんな体勢で?」
「あっ!」
今私は片足を2組に突っ込みながらお弁当を持ち、芽沙の方を見ている状況。
やばっ
自分の今の体制がわかり恥ずかしくなってすぐに体制を戻す。
「あっえっとちょっとお弁当を届けに……」
別にやましい事はないのだが、自然と目が泳いでしまう。
「そうなんだ!誰?私が渡しとくよ!」
「本当に!?」
「うん!」
「じゃあお願いしようかな?」
そう言いながら、右手に持っていたお弁当を渡す。
「このお弁当を秋君に渡して欲しいの」
「えっ秋君ってあの秋柚弦?」
「うん」
あっやばっ私は秋君とは何も接点がないはずなのに……
「まぁ、いいや渡しとくね!」
芽沙は特に何も聞き返す事なくお弁当を受け取ってくれた。
「ありがとう!」
芽沙にお弁当を任せ、教室に戻る。
良かった。なんとか渡せた……
何かの任務をやり遂げたかのような達成感を抱きながら教室へと入ろうとすると誰かに手首を掴まれた。
「えっ」
私はされるがままにどこかへ連れて行かれた。



