「あなた、名前は?」
私も彼女の近くに座り聞いてみる。
「えっと、私雨水芽沙です」
「もしかして雨水って雨に水って書く?」
「は、はいっ」
「私もみよじに雨が入ってるの!」
あまりみよじに雨が入っている人を見たことがなかったからついテンションが上がってしまう。
「そうなんですか?」
「うん!私時雨凪音。よろしくね!」
「はいっよろしくお願いします!」
この子、芽沙は常に笑っている子だった。
太陽みたいに笑う芽沙を見ると初めて見る私でも眩しく見える。
「別に敬語じゃなくてもいいよ?」
さっきからずっと敬語だし
名札も同じ色だから同じ学年だと思うし。
「そうですか?じゃあ敬語外します!」
初めは困ったように眉の端を下げたが勇気を出して敬語を外してくれる事に。
「もうっ敬語になってるってっ」
「あっ本当だっ」
なんだかおかしくなってきて2人で声をあげて笑った。



