「いやっなんか思ってたのと違うなぁって思って」
「どう言う事ですか?」
私がそう聞くとニコニコしながら口を開いた会長。
「僕はもっとギスギスしてるのかと思ったんだけど、ものすごく仲良くなったんだね」
仲良く…?
「はぁ?」
「えっ?」
私も秋君もそんな事を言われるとは思っておらず、びっくりして声も揃ってしまった。
「俺達が仲良く?そんな訳っ」
あからさまに否定する秋君。
今回ばかりは秋君に賛成。
「そうですよ。仲良い訳ないじゃないですか」
「そう?僕には結構仲良く見えたんだけど」
なぜそう見えたのか……?
ただずっと喧嘩してただけなんだけど……
「仲良い訳っこんなやつと」
あからさまに私の事を見下してくる秋君。
私も同感よっ
「それにしたらなんだか秘密を共有したかのような仲の良さだと思ったんだけど、勘違いかな?」
えっと……
会長の言葉を聞き私と秋君は目を見開いた。
バレてる……!?
お買い物の時に秋君の昔の事を聞いた。と言うか無理矢理聞いた感じだったけど。
あの時も言うなって言われたしここは黙る事に。
ちらっと秋君の方を見ると人差し指を口元へ持っていきしーっというポーズをしていた。
りょーかい……
でも仲良いから話してると思ってたんだけど。
まぁ、私が深掘りしていい話じゃないよね。
そう思い、あまり考えないようにした。



