ピーピーというアラーム音で目が覚めた。
もう朝か……
朝である事を認識し、むくっと起きた。
あれ?
そこで私は違和感を覚えた。
ここベッド?
周りを見渡すと間違いなく私のベッドだった。
昨日私ソファで寝たよね。
もしかして昨日運ばれてるなぁって思ったのは現実?
じゃあ秋君は今どこに?
秋君の所在が気になりベッドから降りようと足をベッドからおろす。
トンッ
足を下ろした途端、私の右足に何かがあたった。
ん?と思い視線を下げるとそれは秋君だった。
「えっ!?」
何でなんなところに?
秋君はベッドにもたれかかるようにして眠っていた。
もしかして私がここで寝るために?
「秋君秋君っ」
急いでそれを確かめる為に秋君の肩を思いっきり揺すった。
「ん……なんだよ」
目覚めの悪そうな顔をしながら私を睨みつけた。
なんだよじゃなくて
「なんで私がベッドで寝てるの?秋君が使ってたはずじゃ……」
「そんな事かよ、面倒くせー」
うざそうに私に向かってしっしっと手を動かし、また目を閉じた。
寝た……
まぁ、いっか。
秋君をベッドに運ぶのは難しいから、前回同様タオルケットを冷えないようにけて部屋を出た。
「さてと、今日のお弁当を作りますか!」
時間は結構あったはずなのに、いざ作って行くと全く時間がなかった。
「もうこんな時間っ」
1人でバタバタしていると呑気な秋君が二階から降りてきた。
「おはよー」
「おはよ」
まだ眠そうに目を擦りながら洗面所へとトボトボ歩いて行った。



