はぁと深いため息をつきそうになった時、リビングからさっきの声の主が私の前へと現れた。
「おかえりー凪音!」
「先輩……?」
リビングから出て来たのは先輩だった。
えっじゃあ秋君は芽沙と先輩と付き合ってたの?
うげっ最低じゃんっ
最低って思うけど、なんだか嫌だなっ
なんか、もやもやする……
「なんでそんな顔してるのよっせっかく私達に会えたのにっ」
楽しそうに話す先輩は酒でも入っているのではないかというくらいテンションが高い。
「いやっなんでいるの?もしかして二人は秋君と、付き合ってるの?」
「え?」
「は?」
二人の声が被り、二人は顔を見合わせてパチパチと瞬きをした後ぶはっと吹き出した。
「ちょっとそんなわけないじゃんっ私はもう海斗がいるってのっ」
「私にも会長がいますっ」
慌てて二人は訂正し笑いながら恥ずかしそうにしている。
「そうなの?……良かった……」
なぜだかわからないが私は心底ほっとした。
「おやおや〜新たな春が来そうですなぁ」
「そうだね!」
春?
「もう春は終わったよ?」
先輩はやれやれと首を左右に動かし、私の前まで来て片手を私の右肩に乗せた。
「いずれわかる!」
「う、うん?」
私は腑に落ちないなぁと思いながらも先輩と芽沙は二人で盛り上がっていたのでそっとしておいた。



