当たってた?って事はもしかして秋君のお母様は……
「どうしてそんな事言うのよ?前までそんな事言った事無かったじゃないっどうして変わってしまったのよ?」
「俺は何も変わってねぇ」
「どうして、どうして……」
お母様は壊れたようにずっとどうしてと呟いていた。
秋君の否定する言葉なんて聞こえていない様子で。
「あぁ、そうかあの子が悪いのね、あの子が柚弦をたぶらかしたのね、大丈夫、私があなたを守るから……」
ぶつぶつと聞き取れないぐらいの大きさで何かを言っているお母様がなぜか急に私の方に向かって歩いてきた。
手にはさっき私が持ってきたお茶の入ったガラス製のコップを持って。
「あなたが悪いのよ、あなたが柚弦をたぶらかしたりするからっ」
トボトボ歩いていたのに、急に私めがけて一直線に走り出したお母様。
お母様から私までの距離が手を伸ばせば届くくらいになった時、お母様が手に持っていたコップを振り上げた。
やばっこれ殴られるっ
「凪音っ」
殴られると思った瞬間、秋君が私の名前を叫んだ気がした。
秋君……っ
秋君の方を向こうと思った瞬間、私の頭には強い衝撃が走った。
「いっ」
その衝撃で私は床へと倒れ込む。
何これっ私今殴られた?
一瞬の出来事で何が何だかわからなかった。
ただ私がわかったのは倒れ込んだ床の冷たさと、秋君が私の事を心配そうに駆け寄ってきてくれた事だけ。



