それから少しお母様とお話をして時間を潰した。
「昔は柚弦私の手料理を美味しいって食べてくれて」
「私もです!美味しく食べてくれますよね」
「そうなのよ、だから作る側からしても嬉しいのよ」
「わかります!」
お母様は昔話に花を咲かせながら秋君を待つ。
そろそろ帰ってくる頃かな?
そう思い始めた頃、丁度玄関の扉が開いた。
「ただいま」
あっ、帰ってきた!
秋君のお母様を見られてテンションが上がっていた私は飛び跳ねる勢いで玄関へと向かう。
「……お前何飛んでんだよ」
私が玄関に行くといつもよりもテンションが高い私を見て秋君は目を細めた。
「おかえり秋君!お菓子どうだった?」
「死ぬほど食わされた、もう一生分のクッキー食べたわ」
ぽんぽんとお腹を叩きながら満腹そうに言う秋君は可愛く見えた。
右手には何やら袋が握られている。
多分クッキーだろう。
そんな事をかたわらで考えながら頭の中は秋君のお母様の事でいっぱいだった。
「今日はね、秋君に嬉しいご報告があります!」
「嬉しい報告?」
秋くんは不思議そうに首を傾げた。
あれっ今日来るって知らなかったのかな?
秋君の反応に疑問を持ちながらも私はためにため、言った。
「秋君のお母様が来てます!」
「は?」
私が満面の笑みで言うと秋君はあからさまに動揺した。
あれっ?もっと泣いて喜ぶと思ってたんだけど。
秋君の意外な反応を見てあれっと思っていると秋君は私の肩を掴み緊迫した様子で言った。



