「お待たせしましたっ」
走って来たから息が乱れているがそんな事今はどうでもいい。
「いえっ全然ですっ」
僕がコンビニに行っている間にいちご飴を平らげたのか串を右手に持ってクルキルしながら待ってくれていた。
「あの、これ使ってくださいっ」
さっき買った消毒液と絆創膏を副会長に渡す。
「これって……」
袋の中身を見て副会長は物凄く驚いていた。
「足、もしかして怪我してるんじゃないかと思って」
怪我を確認したわけじゃないけど多分そうだと思ったから。
「ど、どうしてわかったんですか?」
僕が足の怪我に気付いているとは思っていなかったのか本当に驚いていた。
「さっき足を気にしているみたいだったから……」
あっもしかしてキモいと思われたか?そんな見てたなんてって……
自分の言った言葉が急に恥ずかしくなり副会長の次の言葉を待つ。
「ありがとうございますっ本当は足の皮が剥けちゃって」
"ありがとう"そう言ってもらえただけでもう何もかもどうでも良くなるくらい嬉しくなる。
「ありがたく使わせてもらいますね!」
僕が渡した消毒液と絆創膏を嬉しそうに使って手当てをしていく副会長。
本当は僕が貼ってあげたかったけど、そこまですると流石に引かれそうだったから。



