長く続いてほしいと思うほど時間は待ってはくれない。
花火がクライマックスに近づいてきたのだった。
終盤は序盤よりも多い数の花火が上げられ音がすごくて子供の頃は見たことが無かった。
初めて最後まで見たのは小学五年生の時、まぁ泣いたけど。
名残惜しい気持ちでいっぱいだった私にポンと秋君が私の肩に手を置いた。
なんだろう?音が大きすぎて口で言っても聞こえないと踏んだのか声をかけてくれていたのかはわからないけど、何かを伝えようとしてくれているのはわかった。
大声で言っても聞こえないのでジェスチャーでどうしたの?と伝わるように指を動かす。
すると急に顔を近づけ私の耳の横で止まった。
何する気?と不思議に思っていると秋君の声が鮮明に聞こえてくる。
「好きだよ」
不意打ちだった。花火の音はさっきよりも全然大きくて迫力があったのに、それよりも今は私の心臓の音の方が大きく聞こえた。
今、なんて……?
好きって言ったの?私に、秋君が?
秋君は私の事が好きだったの?
正直嬉しさよりも動揺のが勝った。
けど、私の心にピッタリハマる気がしてなんだか心地よくて私の気持ちとこれなのかもしれないと疑いたくなってっ。
私が数秒間硬直している間に秋君は元の姿勢に戻り頬を赤らめながら顔を背けた。
ほぼそれと同時だったと思う、花火が幕を閉じたのだ。
「あっ終わった、じゃあ帰ろっかー」
「へっ?」
いつもと全く変わらない秋君の態度を見て変な声が出てしまう。
だって今のはこ、告白と言うやつなのではないでしょうか?
私は先輩と火野さんの恋と芽沙と会長の恋を応援していたわけで、自分がまさか告白?をされるなんて夢にも思っていなかった。
「おいっ早く帰るぞ、腹減った〜」
まだ食べるのかとツッコミたくなったが、今はそれもできる余裕がない。
「う、うん……」
おぼつかない足取りで秋君の後を追いながら一緒に家に帰った。



