「私も決まった」
私がそう呟くと先輩は聞こえていたのかこちらを振り向いた。
「ねぇ〜私決まらないんだけど……一緒に探してー」
可愛いのがありすぎてどれにしようか迷っているみたい。
「はいっ」
今は芽沙が着付けをしてもらっているから少し時間が空いていた。
髪型を決めようかと思ったけどまぁいっか!
「どれがいいかな?」
先輩はどんな色で似合うから迷ってしまう。
「私的にはこのくすみカラーのキキョウの浴衣か、白と緑の混ざった紫陽花柄にするかで迷ってて」
色味は全く似てないがどちらもすぐに先輩が来ている姿が想像できた。
「私的にはこっちの紫色の方が好きかもです」
「私も少しそっちにやってるんだけど、でも海斗緑色が好きなんだよね」
そゆことね、先輩がここまで悩むのは火野さんが絡んでいるからなんだ。
芽沙もここまで考えてはいなかったのか着付け中で体は動かせない為首だけをこっちに向けて真剣に聞いていた。
「それなら緑色の方がいいかもしれない」
「……そうしよっかな、ごめんねせっかく選んでくれたのに」
「全然っ今日はとびっきり可愛くなってくださいっ」
私がそう言うとパァーと顔を明るくさせ手にした浴衣をぎゅっと握りしめた先輩。
「凪音〜次着付けしてくれるっと」
少し離れた所で着付けをしてもらっていた芽沙の声が聞こえてくる。
あっ芽沙終わったのかな?
「じゃあ先輩行ってくるね」
「うんっ可愛くなってきてね!」
うんっもと大きく頷き私は着付けをしてくれる先輩のお母さんの所に向かった。



