急いで走って帰ると玄関に人影を発見。
やばっ
「ご、ごめんっ」
私は肩で息をしながら秋君に謝る。
中腰になって息を整えている私の頭上から降ってきたのは、はぁというため息だった。
もう何も言えません……
「さっさと入るぞ」
「えっ」
怒ってないの……?
秋君はすぐに私に背を向け家の中へ入ろうとしていた。
「おいっ早く鍵開けろ」
クルッと振り返り私そんな事を言ってくる。
良かった……
私はホッと安堵の息をついた。
「うん!今開けるね」
「良かったね、時雨さん」
ん?
気のせいかな?
後ろから声がした気がしたんだけど……
「おいっ早くしろ」
「う、うん」
本当は気になって周りを探そうかと思ったが秋君に急かされてもう気にしない事にした。
空耳かな?



