えっ!?
なんでなんでっ
もしかしてこの握手って……
「だってもう握手しちゃったし……」
やっぱり……
この握手は秋君を受け入れるって事だったのか……
でも、無理だからっ
急な事に動揺しバシッと握手していた手を払い除けた。
「無理ですっ」
それだけ言い残し、今すぐにでも出て行こうとする。
「あれっ行っちゃうの?バラすよ、君の"本当の姿"」
そう言われ、ドアノブにかけていた手を止めた。
それはもう脅しでしょ……
それにそう言われたら私は断る事はできないっ……
「で、どうする?」
ゆっくりと私の方に近づいて来るのが背中越しからでもわかる。
断るこ事はできない、か……
ふぅーと息を吐きドアを背にして振り向いた。
「わかりました……」
私がそう言うとパァーと顔を明るくし、私の手を取ってブンブンと振り出した。
痛い痛いっ……
「よろしくな、時雨」
暴走する会長を止めながら微笑んだ秋君に不意にもドキッとしてしまった。
ん?なんだドキって……
まぁ、いっか。
それよりもこれからが憂鬱だ……



