「ほらっ時雨さんに頼ってばっかじゃダメでしょ!」
会長がお母さんみたいに3人に喝を入れてくれる。
「でもどうしようも……」
「じゃあ目標を作ってみるのはどうですか?」
「「目標?」」
今日はやけにみんな喋る事被るなぁ。
前屈みになりながら次の言葉を待つ3人に少々笑ってしまったのは内密に。
「はいっ今日は喋りかけてみようっでもいいし、まずは名前呼びができるようにっとかでも」
「とにかく目標を作ってみるのがいいと思います!」
私が言い終わると納得したように頷き合っていた。
「私、目標作りますっ」
「俺も作ってみよ」
話し出した時はものすごく不機嫌だったが、今はなんだかウキウキしている火野さん。
「俺もやろ……」
秋君がぼそっと呟いたその言葉を私は聞き漏らす事なくちゃんと聞いた。
ふふふっ可愛いなぁ秋君。
というか、秋君の好きな人って?
秋君に好きな人がいるのは喜ばしい事なのに、なんだかあまり素直になれない。
なんだか胸が締め付けられるような喉の奥に何かかがつっかえているような苦しい感じがした。
「ん?どうかしたか時雨」
「あっいやっなんでも」
この気持ちには名前があるのだろうか……。
病気じゃないことを祈ろう。



