それから高台を何度も探したが見つからなかった。
「いないね」
「うん……」
どこに行ったの?
もう、外は真っ暗。
今は月が雲で隠れている為月明かりも全くなく、足元がちゃんと見えなくなってきている。
もしかしたら家で普通にしているかもしれないけど、確証がないから探すしかない。
どうすれば……
そう思っていると少しした所からガサガサッという音が聞こえて来た。
誰かいる?
もしかしてくるみちゃん?
そう思うとすぐに音のした方に駆け出していた。
「ちょっとっ」
芽沙の声が後ろから聞こえたのがわかる。
でも、今は無視してしまった。
だって今くるみちゃんがいるかもしれないんだよ。
申し訳なさと、くるみちゃんがいるかもしれない期待が混じり合ってぐちゃぐちゃになった感情を処理しないまま走る。
本当は動物があるいはもっと危険な物がいたかもしれない。
けどら今はそんな事考えている暇はなかった。
ただ夢中で音のした方に向かって走っていく。
すると話し声が聞こえて来た。
一人じゃなく二人?の話し声だった。



