目の前には男の子。
五年生くらいかな。
なんだかとても元気そう。
『……ん?』
お友達?
いま、この子、お友達って言った?
「言ったよ。わたしの大切な、お友達だよ」
そう、そうなのね。
あんたにも、出来たんだ、ニンゲンのお友達。
「うん、ありがとう。……もう泣かないよ」
そう、それはよかった。
「ねえ、ひとみさん」
……。
……?
いま。
『そこのボク、今なんて』
「え?」
『あたしのこと、いま何て呼んだ?』
「え、いや……なんて言ったかな」
あたしは気が付いたら写真から「駆け出して」いた。
「ねえ、ボク」
あたしはその男の子の両肩に手を置いて、目をよく見る。
「ボク、名前は?」
「月森……あおです」
『──やあ、瞳さん、また会えたね』
そう。
ボク、還ってきてくれたの。
「そう、そうだったの──!」
あははは。
あたしは笑って、その子の手を引いて駆け出した。
「行こう、バス停まで! 鬼ごっこだよ、あお君!」
「うん、いこう、口裂け女さん!」
あははは。
ふふふふ。
『あー、くちさけおんなさんばっかり、ずるいー』
『ぼくもまぜてよ』
『鈴も、ご一緒したいです』
後ろで、ポニーテールのあの子が、嬉しそうにため息を吐く。
「まったく、わたしの『お友達』なんだけどな」
◇
はあっ。はあっ。
はあっ。はあっ。
「ほらほら、早く! バスがきちゃう!」
【完】
五年生くらいかな。
なんだかとても元気そう。
『……ん?』
お友達?
いま、この子、お友達って言った?
「言ったよ。わたしの大切な、お友達だよ」
そう、そうなのね。
あんたにも、出来たんだ、ニンゲンのお友達。
「うん、ありがとう。……もう泣かないよ」
そう、それはよかった。
「ねえ、ひとみさん」
……。
……?
いま。
『そこのボク、今なんて』
「え?」
『あたしのこと、いま何て呼んだ?』
「え、いや……なんて言ったかな」
あたしは気が付いたら写真から「駆け出して」いた。
「ねえ、ボク」
あたしはその男の子の両肩に手を置いて、目をよく見る。
「ボク、名前は?」
「月森……あおです」
『──やあ、瞳さん、また会えたね』
そう。
ボク、還ってきてくれたの。
「そう、そうだったの──!」
あははは。
あたしは笑って、その子の手を引いて駆け出した。
「行こう、バス停まで! 鬼ごっこだよ、あお君!」
「うん、いこう、口裂け女さん!」
あははは。
ふふふふ。
『あー、くちさけおんなさんばっかり、ずるいー』
『ぼくもまぜてよ』
『鈴も、ご一緒したいです』
後ろで、ポニーテールのあの子が、嬉しそうにため息を吐く。
「まったく、わたしの『お友達』なんだけどな」
◇
はあっ。はあっ。
はあっ。はあっ。
「ほらほら、早く! バスがきちゃう!」
【完】

