【完結】きぃ子ちゃんのインスタントカメラ

「……はあ、今日もだんまりですか」
「……」
「いい? 女は度胸よ! ちょっとくらい男の子にいじめられても、泣いたりしてちゃあ、だめよっ」
「……オバサン、さ」
「おねーさんとお呼びっ。……で、なあに?」
「……わたしがもうちょっと大きくなったら……お友達になってよ」
「お友達ぃ? あのねえ、あたしゃ口裂け女だよ。そういうのはニンゲン同士で作りなさいよ」
「……うん……」
「だから、泣くなってばあ。あ、ほら、それ、カメラ? それでお友達作ればいいじゃん」
「これで……?」
「そうそう。思いっきり綺麗(きれい)に撮ってあげんのよ」
「……そか……」
「ね、あんたにもいつか出来るからさ、お友達も。好きなヒトも」
「……」
「そん時にそれ、使ってみなさいよ」
「……ありがとう、オバサン」
「だからオバサンじゃないってー!」



 起きて。
 起きてってば。

 口裂け女さん。

『はっ』

 いけないいけない。
 気が付いたら夢見てた。
 いつの間に眠っていたんだろう。

「ほら、わたしのお友達」
『え?』

「わあ、きぃ子ちゃん、すごーい、お化けの写真?」