【完結】きぃ子ちゃんのインスタントカメラ

「……はあ、今日もだんまりですか」
「……」
「いい? 女は度胸よ! ちょっとくらい男の子にいじめられても、泣いたりしてちゃあ、だめよっ」
「……オバサン、さ」
「おねーさんとお呼びっ。……で、なあに?」
「……わたしがもうちょっと大きくなったら……お友達になってよ」
「お友達ぃ? あのねえ、あたしゃ口裂け女だよ。そういうのはニンゲン同士で作りなさいよ」
「……うん……」
「だから、泣くなってばあ。あ、ほら、それ、カメラ? それでお友達作ればいいじゃん」
「これで……?」
「そうそう。思いっきり綺麗(きれい)に撮ってあげんのよ」
「……そか……」
「ね、あんたにもいつか出来るからさ、お友達も。好きなヒトも」
「……」
「そん時にそれ、使ってみなさいよ」
「……ありがとう、オバサン」
「だからオバサンじゃないってー!」

◇

 起きて。
 起きてってば。

 口裂け女さん。

『はっ』

 いけないいけない。
 気が付いたら夢見てた。
 いつの間に眠っていたんだろう。

「ほら、わたしのお友達」
『え?』

「わあ、きぃ子ちゃん、すごーい、お化けの写真?」