【完結】きぃ子ちゃんのインスタントカメラ

 ポケットの中では、なんとたくさんの先客たちが待っていた。

『こんちゃー。はなこだよー』

 花子と名乗るこの幼女は、どうやらかの有名なトイレの花子さんその人らしい。
 あたしが驚いた声を上げると。

『えー? ふつうにおばけしてるだけだよー』

 と、間延びした声でとぼけるだけ。

『やあ、くちさけおんなさん。ごかつやくはきいているよ』

 なんと、お化けじゃなくて神様までいる。
 座敷童子くんは、これまた紳士で、言葉遣いも丁寧で!
 やばいわ、あといつつ年上だったらストライクゾーンど真ん中だったわ。

『こ、こんにちは。はわわ、すごい美人さん、どうしよう』

 なんだか自信なさげな地味子ちゃん……じゃなくて、一つ目小僧のお鈴ちゃん。
 まあ、本来あたし年下の女の子になんて興味無いんだけど。
 話しているうちに、いい子だなって思った。

 他にもたくさんのお化けがポケットの中には居た。

「こんにちは」
「ごきげんよう」

 なによなによ。
 あたしは口裂け女よ。

 誰よりも怖くて。
 誰よりも恐ろしくて。

 四十人もヒトを食べてやった、怖ーいお化けなんだから。