【完結】きぃ子ちゃんのインスタントカメラ

 初めてだった。

 じゃんけんで十六回連続で負けたのも。
 ヒトにハリセンバトルでボロ負けしたのも。
 こんなに悔しい思いをしたのも。

 こんなに楽しい思いをしたのも。

 退屈じゃあ、なかったのも。

「あ、あんたぁ、なかなかやるじゃない……」
「オバサンもね」

 地べたに顔を擦り付けてお尻を突き出して、赤いワンピースからはぱんつが丸見え。
 あたしはそんな醜態をさらしながら、息も絶え絶え。

「ひとつお願いしてもいい?」
「なあに?」

 そのポニーテールの子はいやーな顔で笑う。
 でもでも、あたしってばどうしてもこれだけは聞いて欲しいんだ。

「その、おばさんっていうの、やめてくれない? あたしまだ十五だよう」

 ふふん。
 ポニーテールの子は、勝ち気そうな吊り目をさらに細めた。

「わたしの言うこと、聞いてくれたらね?」

 満身創痍で地べたで這いずるあたしは、うん、と答えることしか出来なかった。

「……わかったわよ。でも、言うことって──」
「はい、チーズ!」

 ぱしゃり。じー。