「こらっ! あお!」
誰かが、僕を呼んだ。思わず振り返る。小学校高学年くらいのお兄さんが、後ろに立っていた。
「けんかはだめだよ!」
気が付くと、不思議なことに波が止まっている。お兄さんが近づいてくる。
「お兄さん、だれ」
その人は、どこか見覚えのある人だった。
「僕、どうすればいいの」
「仲直りして。たった一人の、大切なお友達だろ」
「僕、あいつ嫌いだよ」
「それじゃだめだ。友達は大切にしないと」
お兄さんが僕の手を取る。
どうやらたいようも動けるみたいで、僕の所に戻ってきた。
お兄さんはたいようの手も取って、ふたりに重ねた。
「ほら、もうこれで寂しくないだろ」
◇
ざっぱーん。特大の波が防波堤の先端にぶつかった。
気が付いたらお兄さんは居なくて、僕はたいようとその少し手前で握手をしていた。
たいようのお父さんが駆け寄る。
こら、駄目じゃないか、ライフジャケットをぬいだりしちゃ。
二人してげんこつを食らった。
でもなぜか、とても暖かくて。僕とたいようはその手をはなせなかった。
「ほら、ふたりとも、こっちを向いて」
ぱしゃり。じー。
あさぎお姉ちゃんが撮ったインスタント写真には、はにかんだ二人が、写っていた。
◇
誰かが、僕を呼んだ。思わず振り返る。小学校高学年くらいのお兄さんが、後ろに立っていた。
「けんかはだめだよ!」
気が付くと、不思議なことに波が止まっている。お兄さんが近づいてくる。
「お兄さん、だれ」
その人は、どこか見覚えのある人だった。
「僕、どうすればいいの」
「仲直りして。たった一人の、大切なお友達だろ」
「僕、あいつ嫌いだよ」
「それじゃだめだ。友達は大切にしないと」
お兄さんが僕の手を取る。
どうやらたいようも動けるみたいで、僕の所に戻ってきた。
お兄さんはたいようの手も取って、ふたりに重ねた。
「ほら、もうこれで寂しくないだろ」
◇
ざっぱーん。特大の波が防波堤の先端にぶつかった。
気が付いたらお兄さんは居なくて、僕はたいようとその少し手前で握手をしていた。
たいようのお父さんが駆け寄る。
こら、駄目じゃないか、ライフジャケットをぬいだりしちゃ。
二人してげんこつを食らった。
でもなぜか、とても暖かくて。僕とたいようはその手をはなせなかった。
「ほら、ふたりとも、こっちを向いて」
ぱしゃり。じー。
あさぎお姉ちゃんが撮ったインスタント写真には、はにかんだ二人が、写っていた。
◇

