数瞬、何を言っているのかわからなかったけれど、目を見てすぐにわかった。……そう。
あさぎは、ゲームに勝つ気がないということを。
まるばつゲームは、まともにやれば決して勝敗の決まらないゲーム。
勝負は、必ずあいこになる。つまりそれが意味することは……。
「もう、終わりにしましょ、安西さん」
「え?」
「わかっちゃってたの、私。ずっと前から。あなたが二年前、はじめからたいよう君を贄としていたって」
「なん……で」
そう答えるのがやっとだった。
「あなたのあお君を見る目を見てたから。私もね? 安西さんと同じで『見える』んだよ。安西さん程じゃあないかもしれないけれど」
「だめだよ、あさぎ」
わたしは、必死で忠告する。自分は冷静であることを装って。
「あの術は反魂術。呼び戻すためには必ず贄がいるんだ」
「わかってる……もちろんわかってるよ」
でも、あさぎは食い下がって話を聞いてくれない。
「だから今回もわたしが負けさえすれば」
「だめよ、それはだめ」
静かに、落ち着いた口調であさぎは告げた。
「私の命を、贄にするの。それで、おしまい」
わたしは、口が乾いて乾いて。言葉が出ない。
「──安西さん、あおの事、お願いね」
主導権を握るはずが、すべてあさぎのペースに巻き込まれ……。
気が付いたら、大の親友だった女の子は、机に突っ伏して動かなくなっていた。
恐る恐る手元のまるばつゲームを見る。
私はその時になって初めて知ったんだ。
勝てないはずのまるばつゲームに、わたしが勝ってしまっていた、そのことを。
◇
あさぎは、ゲームに勝つ気がないということを。
まるばつゲームは、まともにやれば決して勝敗の決まらないゲーム。
勝負は、必ずあいこになる。つまりそれが意味することは……。
「もう、終わりにしましょ、安西さん」
「え?」
「わかっちゃってたの、私。ずっと前から。あなたが二年前、はじめからたいよう君を贄としていたって」
「なん……で」
そう答えるのがやっとだった。
「あなたのあお君を見る目を見てたから。私もね? 安西さんと同じで『見える』んだよ。安西さん程じゃあないかもしれないけれど」
「だめだよ、あさぎ」
わたしは、必死で忠告する。自分は冷静であることを装って。
「あの術は反魂術。呼び戻すためには必ず贄がいるんだ」
「わかってる……もちろんわかってるよ」
でも、あさぎは食い下がって話を聞いてくれない。
「だから今回もわたしが負けさえすれば」
「だめよ、それはだめ」
静かに、落ち着いた口調であさぎは告げた。
「私の命を、贄にするの。それで、おしまい」
わたしは、口が乾いて乾いて。言葉が出ない。
「──安西さん、あおの事、お願いね」
主導権を握るはずが、すべてあさぎのペースに巻き込まれ……。
気が付いたら、大の親友だった女の子は、机に突っ伏して動かなくなっていた。
恐る恐る手元のまるばつゲームを見る。
私はその時になって初めて知ったんだ。
勝てないはずのまるばつゲームに、わたしが勝ってしまっていた、そのことを。
◇

